筆者、軽自動車にてAmazonの宅配の業務委託をして稼いでおります
それなりに儲かるのではと思い始めたAmazonの宅配ですが、2020年に得た報酬やかかった経費から、本年度はどれほどの収益になるか考察をしてみました
結論から申し上げます!Amazonの宅配1本ではそんなに儲かりませんね。。サラリーマンでいうところの年収ベースに換算すると、ため息が出るばかりです・・
Amazonで業務委託をする方法
Amazonの配送を請け負うには、AmazonFlexで働くかアマゾンが配送の委託をしている運送会社で業務委託で仕事を請け負うかどちらかになります
ヤマトや佐川の大手運送会社もAmazonの商品を運んでおりますが、純粋にAmazonの商品のみの配送に従事したいなら、上記のどちらかになるかと思います
筆者はアマゾンが配送の委託をしている運送会社から、個人事業主として業務委託でAmazonの配送を請け負っています
なので、儲かる儲からない話は、運送会社でAmazonの配送の業務委託をした場合に限りますが、Amazon Flexで得る報酬と大差はないと考えています
Amazon配送で得る収入
Amazonでは1日の勤務時間と1週間の勤務時間に制限が設けられております。週に最大5日勤務することが可能です
筆者は、配送する商品の個数でいくらではなく、1日いくらという形で運送会社と契約を結んでおり、1日の報酬は18,000円となります
週5日働くとすると月に勤務日数20日で360,000円の報酬です。カレンダーの並びが良いと、月に23日入れる月もあるので、その場合の最大報酬は414,000円となります
筆者の2020年1月から9月の月の報酬の平均は360,000円でした。家族で旅行に行ったのと、2月は29日しかないので、月に23日働いた日もありますが、平均すると月に20日勤務したことになります
週1休みにして月に25日働けばなかなか稼げると思いましたが、上記の理由により25日勤務は不可で、このくらいの月収となりました
ここから軽自動車を維持する経費がかかります
Amazon配送にかかる経費
毎月かかる経費をリストアップすると、ほぼ軽自動車のラーニングコストとなります。主だったものは以下となります
※1,000円未満は丸めた経費となっております
毎月の固定費
※2020年1月~9月の平均額
ガソリン代 24,000円/月
自動車保険料 14,000円/月
貨物保険料 6,000円/月
駐車場代 10,000円/月
住所利用料 5,000円/月
配送は数100mの短い距離を移動し停車、エンジン切って配達した後、エンジンかけてまた移動を繰り返すので、燃費には非常に悪い走り方なので、軽自動車でありながら筆者の軽自動車では10km/Lです
なので、ガソリン代は結構かかってます。オイル交換や車検をガソリンスタンドでお願いしていて、店頭価格より8円引きで入れていたりするのですが、このコストが一番かかりますね
最近見つけたのは、個人事業主でも契約できる法人ガソリンカード!下の写真のカードを使うことさらにお得になります。4割程度ガソリン経費を節約できそうです
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自動車保険も業務用の車なので、自家用車のような安い保険料にならす高額になります。等級が上がっていくと保険料も結構安くなるようですが、配送を始めた頃は等級が低く保険料は高くなります
万が一の事故などでAmazonの商品が毀損してしまった場合に備えて、貨物保険に入ることが義務付けられております。これが月に6,000円かかっています
また筆者の場合は、賃貸住宅に住んでいるため自宅を事務所とすることができず、コワーキングスペースと契約して住所利用させてもらっています。これが月に5,000円かかっています
Amazonの宅配を軽自動車をリースして始める場合、上記に加えて2~3万円の車リース代がかかります
事業にかかる他経費
月に固定代としてかかってくるもの以外にも、必要経費があります。例を挙げると以下となります
事務用品費
ボールペン、携帯ホルダー、携帯充電器、携帯ストラップ、USBケーブル
配送の端末はスマートフォンなので、このアクセサリーを事務用品に含めると、ここあたりが経費としてかかっています
端末はGPSを作動させているせいか、一日もたず充電しながらの配送になります。なのでUSBケーブルの抜き差しを頻繁にしているため、USBケーブルがよく壊れ買い替えています
作業服、作業靴
黒のポロシャツ、黒いパンツ、レインコート、スニーカー、レインブーツ
ポロシャツやパンツはユニクロかGUで黒いものを。靴や雨具はワークマンでそろえています。ワークマンは良いですね。雨の日濡れないってホント大事です。ワークマンには濡れから身を守るグッツが手ごろな価格で売っています。本当に重宝してます
軽自動車維持費
タイヤ代、自動車税、車検代、パーツ修理交換代、エンジンオイル代
筆者関東に住んでいますが、Amazonの配送では冬場のスタットレス装着は義務になっています。4本ホイール付きで40,000円くらいしました
ほとんど雪がない道を走ることになるので、毎日配送しているとスタットレスの減りは非常に早いです。2年毎にスタットレスは交換が必要となるかと思います
エンジンオイルも走行距離が10,000kmに近づくと交換をしています。2~3か月に1度のペースで交換しています。これが1回につき2,000円
毎日運転しているので、ウインカーやヘッドライトのランプは切れやすいです
通信費
携帯代、書類送料
配送中、電話することがあるので、これを経費としています。また、運送会社に書類を送るのに送料がかかっています
2020年1月~9月までにかかった事業にかかる他経費を月平均にすると21,000円となりました
Amazon配送業務委託による年収はいくらか
毎月の報酬が360,000円、経費として固定費59,000円、その他の経費21、000円となり、
月の収益は360,000円ー59,000円ー21,000円で
280、000円
これを年換算すると、280、000円×12で
3,360,000円
事業収入ー経費=年収とするとAmazonの宅配の年収は筆者としてはこの額となりる。月に20~23日働き、車の買い替えや高額な修理や発生しなかった場合でこの額である
気を付けなければならないのは、この額イコールサラリーマンの年収とは言い難い。なぜなら、個人事業主なので、国民年金+国民健康保険がかかってくる。20歳以上の扶養家族がいれば、国民年金はその分2倍3倍払う必要がある
サラリーマンは厚生年金で半分が会社負担。国民健康保険も会社の健康保険に比べ高く、よって個人事業主の社会保険料は高い。3,300,000円の年収があるサラリーマンに比べ、手取りは間違いなく個人事業主は低い
筆者はサラリーマン経験があるが、社会保険料の支払いはサラリーマンは本当に恵まれていることを、個人事業主になって強く感じる
Amazonの宅配の要注意点
運送業界も下請けや孫請けが存在している業界で、Amazonの仕事ももれなくそんなピラミットな構造が出来上がっている。Amazonの下請けの業者に所属している個人事業主の配送の品質(配送場所の間違い、時間指定の順守、お客様からのクレーム等)が悪いと、会社単位で契約解除となり、そこに所属している個人事業主は突然収入0となる
T.M.Gはアマゾンのデリバリープロバイダー(地域宅配事業者)として、宅配大手のヤマト運輸などを補完する形で、配送を委託されていた。
J-CASTニュースの取材に応じたT.M.Gの元社員によれば、今年7月ごろからそうした話が社内で噂されるようになり、10月15日で完全に契約が切れるという。別の元社員によれば、契約解除を理由に解雇された社員もいるという。
T.M.Gの下請け会社の従業員は「9月26日にいきなり配送センターに連絡があったらしく、『9月30日をもってこのセンターは潰れます』と言われました」と話す。
別の従業員は「T.M.Gから『荷物が10月1日から切られます』としか聞いていないです。ドライバーはいきなり無職になったので、説明をきちんとしてあげたいのにできない、やるせない気持ちです」と呆然とする。
T.M.Gにも事実確認をすると、代理人弁護士を通じて書面で回答があり、アマゾンを相手取って「裁判手続きを提起」していると明かした。詳細については係争中であることを理由に、説明は行われなかった。
この話は今に始まったことではない、以前もあった。以下の記事が詳しい
Amazonのサイトから2020年だったと思うが、デリバリープロバイダーという言葉が消えた。Amazonが配送の業務を委託している、中堅の運送業者を総じてそのように呼んでいたわけだが、社名もサイトに載らなくなった
理由としては、今後はAmazonと直接個人が契約を行うAmazon Flexを配送のメインにしたいのだと筆者は考えている。デリバリープロバイダーの言葉は消えたが、現状中堅の運送会社に配送を委託しているが、いずれは脱却か捌き切れない分だけ委託するのではと思う
そうしたとき、個人事業主の多くはAmazonFlexとして働くか、何かしらの決断を求められるではないか
配送やっているだけに、宅配の大変さは身にしみて感じる。始めるまではECサイトでクリックして購入。「あー届いた」くらいにしか思ってなかったが、本当に従事している方々に感謝の思いを感じる。多くの従事者が朝早くから荷を積み込み、8時から遅いと21時過ぎまでわずかな休憩時間を挟み、一日中走り続けている。本当に見合った報酬を受け取っているのだろうか
ある日突然、収入がなくなるリスクも抱えながら、個人事業主として従事することに一抹の不安を覚える
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